12/09/03 QFN手実装の手順を追加
12/09/02 公開開始

ボトムパッド付きQFN実装 ライブラリ作成 & デバイス実装手順

 備忘録も兼ねて、Eagleでボトムパッドが付いたQFNパッケージ用のライブラリを作る手順を纏めます。

今回実装するターゲットは、こんなパッケージ(下)。
お腹の下に半田付けしなくちゃならないパッドがある。

華奢な信号ピンで機械固定出来ないから、このパッドを半田付けしてガッチリ固定しようってわけ。
発熱するチップの場合は、この真裏にある半導体チップから効率良く放熱出来るってわけ。
QFN_PKG.jpg
    図1.QFNパッケージ

Eagleライブラリを作る


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 01:中心点(0,0)に"Pad"で角パッドを置く。
    ドリルは1.4mm以上無いと厳しいね。1.6mm有れば十分。
    3mm角のデバイスで、1.2mmでやった事が有るんだけど難物になっちゃった。
    デザインルール次第だけど、うちはランド残しが最低片側0.2mm取れるようにしてます。
    要するに、(1.6mm(Hole) + 0.2mm(ランド) + 0.2mm(ランド)) = 2.0mm□ ってこと。
    デバイスのデータシートに描かれているボトムパッドのサイズと同サイズか
    それより若干小さいくらいがベスト。

02.jpg
 02 : 部品の外形線に合わせて、tKeepout と tRestrict を "Rect"で置く。
    tKeepout : 部品の重なり禁止範囲設定
    tRestrict : 配線禁止範囲設定

03.jpg
 03 : "Smd"でパッドを置く。
    この時、Step02で描いた外形線から、ざっくり1.0mmは飛び出し部分を取る。
    これが無いとハンダ付け大変だからね。

04.jpg
 04 : 外形線シルクを置く
    "Wire"で外形線を描く。シルクに出したいから、線種は"tPlace"で。
    左下が斜線になっているのは、1ピン側を表現するため。

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 05 : 置いたパッドに名前を付ける。
    お約束が1つ。 Step01で作った"Pad"は、"EP"(Exposed Pad)という名前にする。
    フツーのピン番号にしてしまうと、回路シンボルとのリンクの時に間違う。

 でけた。
 この方法でボトムパッドを作る嬉しいポイントは、部品載せてみて、あーこの穴
 小さかったな とかいうちょっとした改版の時に、ライブラリまで遡らなくても
 修正が出来る点にある。
 もちろん、その後ライブラリ直さなくちゃならないんだけど。

QFNの手実装

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01 : ここに部品を載せるよ。

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02 : まずフラックスを塗布する。
  このフラックスは滑り止めを目的に塗っています。
  塗らないと、次ステップの位置決め作業が困難を極めます。

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03 : 4面全部で、きっちりピンとパッドを合わせます。
  この位置決めが一番時間を掛ける工程。

s04.jpg  s05.jpg
04 : ピッタリ合った。
05 : 最低でも対面の2箇所を半田で仮止めする。
  この時はショートしてても全然ok。
  ハンダ付けする時、デバイスをピンセットで上から抑えるのだけど
  抑える時の位置ズレに注意。 ズレたらStep03からやり直し。

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06 : 基板を裏返して、デバイスの天面が床に密着するようにバランスを取る。
  ここで密着していないと、デバイスが傾いて付いちゃうから慎重に。

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07 : ボトムパッド露出面にフラックスを塗る。

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08 : こんなカンジで基板と糸半田とをホールドして、ハンダゴテを持って来る。

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09 : ついた。ちゃんとデバイス側の面とPCBのスルーホール両方に
  半田が流れているかどうかチェックします。

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10 : おもて面に返して、4面フラックスを塗ります。

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11 : QFPとかと同じように流し半田でハンダ付けします。
  この時、Step05で仮止めした面とは別の面から始めること。
  ついたらフィレットをよく見て、半田で濡れてないピンが無いか(フィレットがカマボコ状になる)
  隣とショートしてたりしないか(フィレットが歪んでるはず)検査する。

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12 : フラックスを洗浄して、完成~。



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