ボトムパッド付きQFN実装 ライブラリ作成 & デバイス実装手順
備忘録も兼ねて、Eagleでボトムパッドが付いたQFNパッケージ用のライブラリを作る手順を纏めます。今回実装するターゲットは、こんなパッケージ(下)。
お腹の下に半田付けしなくちゃならないパッドがある。
華奢な信号ピンで機械固定出来ないから、このパッドを半田付けしてガッチリ固定しようってわけ。
発熱するチップの場合は、この真裏にある半導体チップから効率良く放熱出来るってわけ。
図1.QFNパッケージ
Eagleライブラリを作る
01:中心点(0,0)に"Pad"で角パッドを置く。
ドリルは1.4mm以上無いと厳しいね。1.6mm有れば十分。
3mm角のデバイスで、1.2mmでやった事が有るんだけど難物になっちゃった。
デザインルール次第だけど、うちはランド残しが最低片側0.2mm取れるようにしてます。
要するに、(1.6mm(Hole) + 0.2mm(ランド) + 0.2mm(ランド)) = 2.0mm□ ってこと。
デバイスのデータシートに描かれているボトムパッドのサイズと同サイズか
それより若干小さいくらいがベスト。
05 : 置いたパッドに名前を付ける。
お約束が1つ。 Step01で作った"Pad"は、"EP"(Exposed Pad)という名前にする。
フツーのピン番号にしてしまうと、回路シンボルとのリンクの時に間違う。
でけた。
この方法でボトムパッドを作る嬉しいポイントは、部品載せてみて、あーこの穴
小さかったな とかいうちょっとした改版の時に、ライブラリまで遡らなくても
修正が出来る点にある。
もちろん、その後ライブラリ直さなくちゃならないんだけど。
QFNの手実装
01 : ここに部品を載せるよ。
02 : まずフラックスを塗布する。
このフラックスは滑り止めを目的に塗っています。
塗らないと、次ステップの位置決め作業が困難を極めます。
03 : 4面全部で、きっちりピンとパッドを合わせます。
この位置決めが一番時間を掛ける工程。
04 : ピッタリ合った。
05 : 最低でも対面の2箇所を半田で仮止めする。
この時はショートしてても全然ok。
ハンダ付けする時、デバイスをピンセットで上から抑えるのだけど
抑える時の位置ズレに注意。 ズレたらStep03からやり直し。
06 : 基板を裏返して、デバイスの天面が床に密着するようにバランスを取る。
ここで密着していないと、デバイスが傾いて付いちゃうから慎重に。
07 : ボトムパッド露出面にフラックスを塗る。
08 : こんなカンジで基板と糸半田とをホールドして、ハンダゴテを持って来る。
09 : ついた。ちゃんとデバイス側の面とPCBのスルーホール両方に
半田が流れているかどうかチェックします。
10 : おもて面に返して、4面フラックスを塗ります。
11 : QFPとかと同じように流し半田でハンダ付けします。
この時、Step05で仮止めした面とは別の面から始めること。
ついたらフィレットをよく見て、半田で濡れてないピンが無いか(フィレットがカマボコ状になる)
隣とショートしてたりしないか(フィレットが歪んでるはず)検査する。
12 : フラックスを洗浄して、完成~。